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《森の植物の歳時記》[223]【シマトネリコ(島共練濃)】

沖縄、台湾、フィリピンなど、熱帯から亜熱帯の地方に生育する木です。日本では観葉植物として鉢植えで育てられていましたが、温暖化が影響しているのでしょうか、10数年前頃から街路樹や庭園樹として植えられるようになりました。

諸説ありますが、樹皮を煮てニカワ状にしたものに墨を混ぜて練り、写経に使ったことがトネリコの語源の一つです。

シマトネリコは南西の島々で育ったトネリコの意とされています。

夏にカブトムシが集まる木として話題になりました。カブトムシは、夜、雑木林のクヌギなどに樹液を求めて集まりますが、シマトネリコに飛来したカブトムシは、昼間も樹液を吸っているという報告がありました。クヌギの樹液に比べて、匂いも薄く、浸出量も少ないシマトネリコの樹液では、カブトムシが満腹するまでに時間がかかるのに加えて、雄は採餌中にフェロモンを出して、雌雄を問わず仲間を呼んで多数のカブトムシが結集するとの報告があります。

雌雄異株です。初夏に咲く花は小さいのであまり目立たないのですが、雌株か結実すると、翼のついた果実をつけて風に運ばれて分布を広げます。

街路樹、庭園樹から飛散した種子が所かまわず発芽して、問題になってきています。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)

シマトネリコ実










シマトネリコ花(6~7月)













 


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