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《森の植物の歳時記》 [234]【ヤブムラサキ(藪紫)】  

ヤブムラサキは明るい林内や林縁部に生育しているのをたまに見かけます。

花も果実もムラサキシキブやコムラサキに似ているのですが、全体に毛が多く、葉に触るとふかふかした感じがします。

ムラサキシキブに似ていて、藪の中に育つ意という説がありますが、明るい林内を好みますから、藪内には育っていないかもしれません。

ヤブムラサキは『金を集める植物』と注目されています。

近年、分析技術の進歩によって、植物を用いた「植物地化学探査」が多く行われるようになっています。その過程で、ヤブムラサキが金鉱床指示植物として注目を集めるようになっています。

金鉱脈を探す時、土壌分析では金鉱脈から200~300mくらいの範囲になるのだそうですが、ヤブムラサキに蓄積される金の含有量は、金鉱脈から500~1500m以上離れたところでも高い数値を確認することができるという報告があります。

原子炉を用いての分析ですから、素人が簡単に金を取り出すなどということにはつながるわけではないのですが、何かロマンを掻き立てられるようで、人気を集める植物です。

金鉱脈の近くに生育するヤブムラサキの話で、庭に植えて金を葉に溜めてくれるわけではありませんので、誤解のないように。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)



ヤブムラサキ











ムラサキシキブ



コムラサキ





 


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