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《森の植物の歳時記》[248]【ハリギリ(針桐)】別名 センノキ(栓の木)

多くの木々が葉を落とす冬は、幹や枝の姿が目立つ季節です。

ハリギリは葉がキリ桐に似て大きく、刺があることからの名と言われています。

刺は枝のみに限らず、幹にもしっかり残っています。

葉の形からテングノハウチワ天狗の葉団扇と呼ばれる地方もあります。

森林関係の方や木材関係の方は「センノキ」とか「セン」と呼ばれることが多いようです。

北海道から九州まで、日本全土の肥沃な雑木林に生育する木です。

材は白くて、板にしたとき、木目がケヤキに似ることから、ケヤキの代用品としてニセケヤキなどと呼ばれることもあり、家具や工芸品などに加工されます。

白い材は合板として加工され、セン・プライウッドsen plywoodとして輸出されていたこともあります。

刺のある枝につく若芽は、タラの芽と間違えられることもあります。少しアクが強いので、そのまま天ぷらにすると、苦味が気になるとおっしゃる方が多いようです。

花は夏に咲き、秋に結実しますが、冬まで残っていることもあります。

ヒヨドリやカワラヒワなどの鳥が種子散布に関わっているとの報告があります。雑木林の中に実生のハリギリが多く見られますので、確実に種子は散布されているようです。

畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)



ハリギリ   

















キリ      



タラノキ    



 


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