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《森の植物の歳時記》[271]【イカリソウ(碇草 錨草)】 

雑木林などの半日蔭で少し湿り気の多い場所で見られます。

花は白から薄紅紫色と変異がありますが、うつむき加減に咲く姿はなにか儚げで、林内で見つけると思わず足を止めてしまう魅力があると人気の植物です。

4枚の花弁を持つ花は下向きに咲きます。各々の花弁は、距(きょ)と呼ばれる管状の細長い突出部が目立ちます。その姿が船のイカリ碇のように見えることからつけられた名前です。距は中に蜜を溜めて虫を呼んでいると言われています。

古くから、太く横に這う根は滋養強壮や精神疾患にも効果があるとして注目されてきました。近年の研究では、糖尿病や循環器疾患にも効果があるという報告もあります。但し、素人の不用意な使用は危険ですから慎みましょう。医師の指示に従ってください。

地域によって、同じ仲間のトキワイカリソウ、キバナイカリソウ、バイカイカリソウなどが生育しています。また、近年、自然交配したものや、園芸的に交配されたもの、海外のものも出回っているようです。これらすべてがイカリソウと呼ばれています。そのためか、在来種のイカリソウとイメージが違うという声も多く耳にします。



イカリソウ                  

















イカリソウ園芸種         





廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)

 


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