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ニュース

《学びの森の生態図鑑No.21》

■ハルニレのない春■

宮城県県民の森の芝生広場には、何本かのハルニレが植えてあります。今年の2月、そのうちの2本の大木が伐採されました。

ここ数年、春に芽吹くと新しい葉にはびっしりとムシがつきました。薬をまいたりもしたのですが、なにせ、大木・・・中心の枝は枯れてしまい、危険木となってしまったのです。



ハルニレのない風景

毎朝、出勤時に正面に見えるハルニレとそこにとまっている鳥たちを見るのが楽しみでした。残念だけど、しかたがないことです。



切株

伐採された後の切株・・・それぞれに樹齢を数えるスタッフたち、50~60年は経っているようです。ということは、開園当初に植樹されたものでしょう。



ハルニレのムシ

お話しした通り、春に新緑できれいになった頃、ハバチの幼虫(と思われます)に食い尽くされて、あっと言う間に丸坊主になるのが恒例でした。木の下に立つと「シャリシャリシャリシャリ・・・」とムシが葉を食べる音が聞こえました!!

鳥たちの春の子育てには強力な栄養源だったようにも思います。その後、枯れてしまうかと思いきや、力強く二度目の芽吹きを見せてくれて、芝生広場を見守るように立っていました。

さらに、葉にはきれいな真っ赤なムシコブがたくさんできて「これは、花ですか?実ですか?」とお客様によく聞かれました。「アブラムシ(オカボノクロアブラムシ:ハルニレハフクロフシ)のムシコブです」と答えるしかなく、ぎょっとするお客様になんとなく申し訳なく思ったものです。





ホオジロ

春一番、てっぺんの見通しの良い枯れ枝はホオジロの指定席です。ほぼ毎日のようにさえずっていました。彼女をゲットすると、ゆったりとしたさえずりに変わります。

春も終わり、初夏になっても必死のさえずりを続けている子を見ると、思わず、頑張れ!!とエールを送ったものです。





カラスたち

ハシボソガラスは、特徴のあるダンスのようなおじぎをしながら鳴いています。

ハシブトガラスは集団でとまってあたりを見下ろしていました。ご家族かしら?



ことりたち

1 子育ての時期にしかここにはやってこないスズメたち

2 シジュウカラ さえずったり、風に向かって立ちポーズ!?

3 エナガ ひとやすみ

4 ヒヨドリ きれいなフォルム

5 ヤマガラ なにしてるのかなー?

6 カワラヒワもよくさえずっていました

7 イカル 目立ちます!





思わぬ鳥たち

思わぬ鳥たちが一緒にとまっていたことも何度かありました。びっくりのコラボレーションです。



キツツキたち

アオゲラ・アカゲラ・コゲラもよくみかけました。みんなのご馳走がいそうですね!



県民の森の芝生広場にハルニレの木は1本だけになりました。いつも枯れ枝にとまって、毎日のように聞こえていたホオジロたちの歌声が全く聞こえなくなりました。最近、ようやく、遠くの方から響いてきます。

中央記念館周辺でみかけるホオジロの背中に『?マーク』が見えるのは気のせいでしょうか?『おっかしいなあ?このあたりに、さえずるのに丁度良い所があったはずなんだけどなあ?』と言っているように思えますwww

(写真・解説の提供:宮城県森林インストラクター協会)


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