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ニッセイ緑の財団ニュース

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218.《クサギ(臭木)》

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218.《クサギ(臭木)》

雑木林の林縁や、荒地に生える木で、成長が速く、大きな葉を茂らせます。

葉を揉んでにおいを嗅ぐと、クセの強い臭気があります。
大人は「臭い」と表現される方がほとんどですが、
子供さんは「ゴマペーストみたい」と表現するのを多く耳にします。

大人の「臭い」という感想がそのまま名前になって、臭い木、クサギとなりました。

春の若葉は茹でてお浸しにしたり、天ぷらにしたりして食べられます。
熱を加えると、臭いは感じられなくなりますので、美味しく食べられます。

夏に薄紅色の萼に守られるように咲く白い花は、甘い香りがします。
多くの蜜を含んだ花には、昼はアゲハの仲間、夜はガの仲間が訪れます。

受粉した後、花は枯れ落ちますが、萼は実を包むように残ります。
藍色に熟した実と、真っ赤に色づいた萼は、多くの鳥の食欲を刺激するようで、集まった鳥が種子散布に貢献します。

藍色に熟した実は草木染に利用されます。
一般に、植物を染料として利用する時は、媒染剤を使うことが多いのですが、クサギの実は媒染剤なしで青い色に染まります。
実を集めるのは大変な苦労ですが、染め上がりの色は魅力的です。

真っ赤な萼も染色に使われます。
ミョウバンを媒染剤に使って、黄色に染まります。
赤い色なのに黄色に染まる、自然の作り出す色の不思議です。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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