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488.《ノビル(野蒜)》
488.《ノビル(野蒜)》
日本全土の山野、土手、道ばたなど、いろいろな場所で見られます。日当たりの良い、人の生活圏内で自生しているのですが、現在では気に留める方は少ないかもしれません。
古い時代に、作物と共に日本に入ってきたという説もあるようですが、詳細は不明です。
古くから人の生活と共に分布を広げてきた植物と言われています。生育地に人の手が加わらなくなると、消滅することもあります。
ネギやニラに似た匂いがあります。地下に玉ねぎ様の鱗茎があり、葉と共に食べられます。生でも食べられますし、さっと茹でて酢味噌が良いとおっしゃる方もあります。
古くは古事記や万葉集にも見られます。
ビタミンA、ビタミンC、食物繊維が豊富で、食欲増進や体調維持に効果があり免疫力の向上や消化促進に貢献するとされています。
採取するにあたっては、有毒植物のスイセンと誤食して食中毒になる事故も起きていますので、ご注意ください。
初夏に花茎を伸ばし、先端に白色~淡紅紫色の小さいネギ坊主のような花を咲かせて、結実します。また、花の位置に珠芽(しゅが:むかご)ができることがあり、各々が新しい個体になって繁殖します。珠芽だけのものや、花と珠芽が混在しているものなど、様々です。鱗茎が分球して繁殖することもあります。
都会の舗装道路の隙間にも出現して驚かされます。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
