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457.《クスノキ(楠)》

457.《クスノキ(楠)》
「その木に祈れば願いが叶う」と伝えられるミステリアスなクスノキとその番人となった青年の物語り、東野圭吾さんの小説をアニメ化した「クスノキの番人」が話題を呼んでいます。
ジブリのアニメ映画「となりのトトロ」でもトトロが住んでいた巨大な常緑広葉樹がクスノキです。
元々日本に自生していた木ではなく、有史前に大陸から伝えられた木と言われています。神社仏閣などで大木が見られることなど、人々の生活と密接に関わってきたことが推察できます。
クスノキの葉を揉むと刺激性の匂いがあります。樟脳と呼ばれ、虫よけや鎮痛剤の素材として利用されてきました。「薬の木」とか神秘的を意味する「奇(くす)し木」とか、語源は諸説あります。
多くの常緑広葉樹は、一枚の葉の寿命は3~4年と言われますが、クスノキの葉は1年です。春に新しい葉が開葉するのを待っていたように、古い葉は落ちます。この時、古い葉の多くは紅葉します。成長が早く、強剪定にも耐えて繁茂し、街路樹などで多く見られます。
虫にも水にも強いことから、奈良・法隆寺の百済観音像や、広島・厳島神社の大鳥居などがクスノキで作られていることは広く知られています。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
