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ニッセイ緑の財団ニュース

記事公開日

310.《オトコエシ(男郎花)》

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310.《オトコエシ(男郎花)

山地の林縁部や道端などで見られるオミナエシの仲間です。
黄色い花を咲かせるオミナエシ(女郎花)が広く知られているのに比べると、白い花で目立たないせいでしょうか、オトコエシ(男郎花)に足を止めて下さる方は少ないようです。
細い茎でたおやかなイメージのオミナエシに比べて、オトコエシの茎は太く、分厚い葉も含めて、全体に毛が生えており、逞しいイメージになります。男郎花という名前の由来の一つとも言われています。
沢山の小さい白い花が傘状に集まって咲いて多くの虫が集まります。
1㍍を超えるほどの草丈になりますので、花後にできる翼のある種子は、高いところから風に乗りやすくなっており、広い範囲に飛散します。
更に、株元からつる状の枝(走出枝)を出して、その先に次年度に成長する子株を作ります。どちらかというと草の生い茂った安定した場所よりは、工事などで攪乱されて草の少ない場所を好むようです。他の草が多く生えてくると、競争に負けて衰退し、新天地を求めて移動していきます。この時、種子に翼があることが大いに役立ちます。
花茎が伸びる前の葉は深く切れ込みがあり、別種のように見えます。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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