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ニッセイ緑の財団ニュース

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201.《ハス(蓮)》

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201.《ハス(蓮)》

「蓮は泥より出でて、泥に染まらず」と言われ、古くから尊ばれてきた花です。

果托(かたく:果実を支える台座)の穴で果実を育みます。
この姿がハチ(蜂)の巣に似ているとしてハチス(蜂巣)と呼ばれ、ハスに転化したと言われています。

諸説あるようですが、原産地はインドを中心としたアジアの周辺国と言われています。

縄文時代に島伝いの海上ルートによって日本に伝わったとされています。
当時のハスは、現在の食用ハスのように根茎が太いものではなかったのですが、
でん粉源とされていました。未熟果も食べられていたようです。

古い地層から発見された種子から発芽したハスが
「大賀ハス」(千葉県)「原始ハス」(大阪府)「古代ハス」(埼玉県行田市)など、
各々の地で天然記念物に指定されています。

海上ルートとは別に、仏教と共に伝えられたハスもあります。
ハスを聖なる花として仏教の経典とともに広まり、お寺にハスが多く植えられることになりました。

盆花として切り花が供えられたり、蓮の花をイメージしたお菓子が売られたりします。
盆のお供えをハスの葉に乗せて飾る地域もあります。

現在の食用のハスは明治時代に中国から入って来たものです。
品種改良を繰り返して、多くの品種を生み出し、現在に至っています。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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