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ニッセイ緑の財団ニュース

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314.《ハマゴウ(浜香)》

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314.《ハマゴウ(浜香)

日当たりの良い砂浜などに生育しています。丈は10~30㌢くらいなのですが、砂の中を這うように広がっていきます。
植物全体に精油を含んでおり、芳香があります。古くから線香に使われたり、枕元において安眠を期待したりしていました。ハマゴウ浜香の由縁です。
一説に、「浜未浜比(はまはひ)」「浜這(はまはひ)」から転じたとも言われます。
果実は秋に黒く熟します。この果実は茎葉も含めて滋養強壮、鎮痛、沈静、解熱、消炎などの作用があり、漢方として使われます。
直射光にさらされる砂浜は過酷な環境ですが、ハマゴウは子孫を残しながら、逞しく生きています。
ハマゴウの受粉についての研究報告があります。ハチの仲間、ハエの仲間、チョウの仲間など、様々な昆虫の訪花が確認されましたが、中でもハナバチの仲間が多く訪花していることが確認されました。キヌゲハキリバチの出現が際立って多かったと報告されています。花の形、大きさなどと、キヌゲハキリバチの大きさ、口吻を含む虫の形などが効率的な受粉に適しているとのことです。
近年,海岸の開発の影響などでハマゴウの群落が激減しているのが残念です。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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