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ニッセイ緑の財団ニュース

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208.《クズ(葛)》

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208.《クズ(葛)》

秋の七草の一つになっているクズですが、もともと日本にはなかった植物で、
南の島々から渡って来た人々によって持ち込まれたという説があります。

大和国吉野の国栖(くず)地方は古くからくず粉の名産地として知られています。
根に含まれる多くのでん粉は、食料、あるいは葛根湯などの薬用として、利用されていました。
花も二日酔いに有効とされています。クズの名前はこの国栖地方に因むという説があります。

平安時代中期の延喜式に根、花共に貢納することが規定されていた地域が記されています。

冬に20~30年かけて大きく育った根を丁寧に掘り出し、取り出したでん粉がくず粉です。
重さにして5%くらいしか採れないので、貴重なものです。

クズの蔓の繊維を使ったくず布は古くから知られていますが、
近年では、粉砕したクズが10%入った紙なども作られています。

1876(明治9)年、アメリカで開催されたフィラデルフィア万国博覧会の際に日本から持ち込まれ、
観賞用として人気でした。また、ヤギの飼料として利用もされました。

その後、旺盛な繫殖力で現在のアメリカではグリーン・モンスターと呼ばれて、駆除対象になっています。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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