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ニッセイ緑の財団ニュース

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207.《イチビ(莔麻) 別名 キリアサ(桐麻)》

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207.《イチビ(莔麻) 別名 キリアサ(桐麻)》

インド原産の植物で、日本へは古い時代に中国から渡来しました。
イチビの語源は諸説あって、はっきりしていません。
別名のキリアサは大きな葉をキリの葉に見立てた名です。

中国で下級武官たちが、ふくらはぎに巻きつけていた脛巾(はばき)が、
材料のイチビと一緒に導入されたと考えられています。
柔軟かつ強靭なイチビの繊維は、脛巾に好適だったのでしょう。
「葈脛巾(いちびはばき)」と呼ばれ、実戦部隊である下級武士の標準装備となっていきました。
平安時代ころから栽培もされていたようです。

茎の芯の部分は燃えやすく、火縄やほくち(火口)などとして利用されていました。

茎からとれる繊維で作られた紐、ロープ、漁網などは世界中に広まりましたが、現在では利用されているところはないようです。

近年、畑地の周辺で多く見られるようになっています。
これは古い時代に渡来したものとはルーツを異にするという報告があります。

培養土や飼料などに種子が混入していて、そこから逸出し、旺盛に繁殖していると思われるものです。
強靭な繊維は農機を詰まらせたり、牧草に混入すると異臭のする牛乳になったりと、被害も出ています。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)

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