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ニッセイ緑の財団ニュース

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410.《ダイコンソウ(大根草)》

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410.《ダイコンソウ(大根草)

地面に張り付くように出る葉(根生葉 こんせいよう)がダイコンの葉に似ていることからの名と言われています。ダイコンはアブラナ科、ダイコンソウはバラ科ですから、分類的には何の係わりもありません。
丘陵地、草地、湿地、道端など、薄暗いところでも生育可能なようで、いろいろな所で見ることができます。
夏ころから秋まで咲く黄色い花は、中央に雄しべ、雌しべが沢山集まっています。クモの仲間や小さい昆虫が訪花しているのを見かけます。
受粉後、雌しべは先端はがかぎ状に曲がって尖ります。この尖った部分が動物や衣類に刺さり、運ばれて行きます。ひっつきむしと呼ばれる種子散布の手法の一つです。
全草に発汗、利尿効果があることが知られており、生薬としての利用もあるようです。また、古くは黒焼きにしたものを小麦粉と合わせて練って貼り付け、皮膚病や腫れ物の治療に使われたようです。薬の少なかった古い時代から、大切に利用されていたものかと思われます。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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