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443.《エノキ(榎)》
443.《エノキ(榎)》
主要街道が整備された江戸時代、一里塚も整備されました。その際に、エノキが植えられたところがあったようです。現在でも、街道にあるエノキの大木の根元には一里塚が祀られているのを多く見かけます。
低い位置で枝分かれしエノキは、街道を行来する旅人に緑陰を提供した休憩場所だったという説もあります。木偏に夏と書く漢字「榎」は、日本で作られた漢字です。
枝が多いことから「枝の木」とか、材を農器具の柄に使ったことから「柄の木」、野鳥が果実を好んで食べることから「餌の木」とか、名前の由来は諸説あるようです。
果実の多くは野鳥に食べられて種子散布されます。晩秋になると黄葉した葉を付けた小枝と共に、種子は遠くへ運ばれます。
成育場所が斜面などだと、根を板状にして(板根 ばんこん)体を支えます。
発芽時の双葉は、蝶ネクタイみたい!と人気を集めます。
エノキの葉は国蝶オオムラサキの幼虫の餌としても知られています。数を減らしているオオムラサキを保護するために、エノキを育てて幼虫を養う活動があちこちで行われています。
近年はオオムラサキよりも外来種のアカボシゴマダラが多く確認されており、問題になっています。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)

