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442.《フナバラソウ(舟腹草)》
442.《フナバラソウ(舟腹草)》
やや乾燥した草地などで見られる多年草です。
春に濃紫色の花を多数さかせます。花の寿命は比較的長く、1週間くらい咲き続けます。ハエの仲間やアブの仲間などが訪花しているのを見かけます。
夏に結実しますが、花の数が多いのに、結実は少ないようです。
熟した果実は初冬に裂開して、種の旅立ちの季節を迎えます。長い毛(種髪 しゅはつ)をもった種子は風に乗って飛散します。
種子が飛散した後に残る果皮を舟の腹に喩えた名前と言われています。
2×3㍉と、比較的大きい種子なのですが、扁平です。着地すると毛はすぐに外れるのですが、毛がなくても風に乗りやすいようです。大量の種子を飛ばす割には発芽は少なく、群生する姿はほとんど確認されておりません。
草地が好きでも、丈の高い草の中では成育することができません。草地に火入れなどが行われることが少なくなった現在、成育環境を確保することができなくなって、数が激減しています。
環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(絶滅の危険が増大している種)に指定されています。
地域によっては絶滅危惧種に指定されているところもあります。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)

