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484.《ワニグチソウ(鰐口草)》
484.《ワニグチソウ(鰐口草)》
雑木林などの林内に成育する多年草ですが、芽吹きの季節を過ぎて、林内が緑色に覆われる頃、木漏れ日の中で淡緑色の花を咲かせますので、気づかれることが少ないかもしれません。
比較的、肥沃な土を好んで成育しているようです。
稀少種という位置づけにはなっていないようですが、生育地も個体数も少ないようです。
チゴユリに似たような葉を出しますが、全体に、やや大ぶりに見えます。
2枚の苞(ほう:花を覆う葉)の内側に2(稀に3)個の花がぶら下がるようにつきます。
この姿を、神社や仏堂の軒に吊るされている鰐口(わにぐち)に見立てた名前とされています。鰐口は綱を振って打ち鳴らし、お参りをします。鈴がつけられていることが多いようですが、鰐口がつけられている神社仏閣もありますので、注意してみてください。
筒状の花は、花糸(雄しべの柄の部分)の2/3は筒部の内側に合着しています。
マルハナバチなどの昆虫が蜜を求めて、花の下からぶら下がるように中に潜り込んで受粉に貢献します。
夏から秋にかけて、果実は黒紫色に熟します。動物に食べられて種子散布されるとされていますが、広い範囲に拡散されることはないようです。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
