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ニッセイ緑の財団ニュース

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174.《ハンカチノキ》

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174.《ハンカチノキ》

青空に白いハンカチをぶら下げたような光景と表現されます。
ハンカチのように見えるのは総苞片と呼ばれ、中に咲く花の集合を保護しています。ハ
トノキ(鳩の木)、ユウレイの木(幽霊の木)と呼ばれるのも、この白い総苞片の姿に拠るものです。

中国四川省西部、標高2000m付近の山地にのみ自生している植物です。

1860年代後半、フランス人神父のアルマン・ダビッドによって発見され、ヨーロッパに紹介されました。
“ダビデア”と呼ばれることがあるのは、神父の名前に因んだものです。

白い総苞片に包まれるように咲く花は雄花だけのものと、雄花と雌花で構成される両性花があります。
両性花では、緑色の雌しべが突出しているのが雌花で、雄しべだけの雄花に囲まれています。
花が咲く前の総苞片は薄い緑色をしていますが、花が咲いてくるにつれて、緑色が薄くなり、全ての花が咲くと白色になります。

親指ほどの大きさの果実ができます。
果肉にあたる部分はガサガサしたようで、食べる?と思われるのですが、食痕を確認することがあります。
何者が食べたのかは不明です。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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