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435.《コハクチョウ (小白鳥)》
435.《コハクチョウ (小白鳥)》
大きくて白い優美な姿、ハクチョウ(オオハクチョウ、コハクチョウ)は誰でも知っていて、人はその美しさに古来より憧れてきました。チャイコフスキーの白鳥の湖、サンサーンスの白鳥、夏の夜空を飾る白鳥座など、芸術やギリシャ神話などにも登場します。
オオハクチョウとコハクチョウの見分け方は、嘴の黄色い部分に着目します。黄色い部分が大きくて先が尖っていればオオハクチョウ、小さくて嘴の半分以下の大きさで先が尖っていなければコハクチョウです。亜種アメリカコハクチョウは黄色い部分がごく小さくなっています。
コハクチョウの繁殖地は北極海沿岸のツンドラ地帯で、冬鳥として越冬のために日本にやってきます。ハクチョウは家族の絆が強く、親子が一緒に行動します。一家族4~7羽ぐらいで、当年生まれの子と、時には前年生まれの子が一緒に行動することも有ります。当年生まれの子は全体が灰色っぽい色をしているのですぐ分かります。
飛び立つときは家族同士で「コオー、コオー」と盛んに鳴き交わします。大きな体で精いっぱいの声を張り上げるので大迫力です。やがて家族の気持ちが揃うと大きく羽ばたきながら水面や地面を助走して飛び立ちます。大きくて体重が重いハクチョウは小鳥のように垂直には飛び上がれません。
宮城県の伊豆沼・蕪栗沼周辺や千葉県印西市本埜の白鳥の郷周辺の田園地帯など歩いていると、頭上近くを白鳥家族が飛ぶことが有り、ユッサユッサと羽ばたく大きな音も聞こえます。田園地帯を白鳥の群れが三々五々飛び交う風景を見ると、懐かしい日本の原風景を見ているような満ち足りた気持ちになります。
安武 弘幸氏(NPO法人千葉県森林インストラクター会会員・千葉県野鳥の会会員)

