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ニッセイ緑の財団ニュース

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172.《ホウチャクソウ(宝鐸草)》

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172.《ホウチャクソウ(宝鐸草)》

落葉樹林で木々の葉が開いて、ちょっと薄暗くなってくる頃、林内でひっそりと咲いている姿は魅力的で、人気を集めます。

下に向いてぶら下がるように咲く花の形を、寺院や五重塔の軒下に吊るされている
魔除けの鐘“宝鐸(ほうちゃく)”になぞらえてつけられた名と言われています。
花弁の先端が緑色を帯びたクリーム色の筒状の花は、2個、たまに1個がぶら下がるように咲きます。

花が終わるころ、地下茎を伸ばしてその先端や途中に娘個体を作って繁殖することが知られています。
親株の傍に娘個体を作ることもあります。親株と繋がっていた地下茎は、秋には腐って娘個体は独立します。ちょっと不思議な生活型です。
花後、結実して黒い実をつける株もあります。鳥が種子散布に貢献すると言われています。

同じ時期に見られるナルコユリやアマドコロと見分け方が分からないという声があります。
ホウチャクソウは茎が枝分かれするのがポイントです。
朝鮮半島や中国を原産地とするキバナホウチャクソウが園芸店で売られているのを見かけます。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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