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ニッセイ緑の財団ニュース

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353.《カラスザンショウ(烏山椒)》

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353.《カラスザンショウ(烏山椒)》

北海道を除く日本全土で見られる木です。
耐塩性があるため、比較的海岸に近い林でも見られます。
雌雄異株です。花は夏に咲き、果実は冬に熟します。樹高が高いため、いずれも間近で見ることができないのが残念です。
果実をカラスが好んで食べるからとか、サンショウに似ているが、葉が大きいからとか、名前の由来は諸説あるようです。
カラスだけではなく、ムクドリ、ヒヨドリ、ヤマバト、メジロなど、多くの野鳥が集まり、種子散布に貢献することになります。
明るい開けた場所、攪乱された荒地に生えます。ヌルデやアカメガシワなどと共に、先駆植物とかパイオニア植物と呼ばれます。
野鳥によって運ばれた種子か、土に埋まっていた古い種子が発芽したものでしょうか、町の中など思いがけない場所で育っているのを見て驚かされることもあります。
茎や枝、葉軸に細かい刺があるため、特に町中では特に注意が必要です。
若葉はアゲハチョウの仲間の幼虫の食草になります。複葉の軸だけ残して食べていたりします。
秋には黄葉するのですが、町中に生えたものは黄葉しないものも見られます。
花から採れる蜜は独特の香りで人気の蜂蜜といわれています。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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