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320.《クロヤツシロラン(黒八代蘭)》

320.《クロヤツシロラン(黒八代蘭)》
スギ林や竹林などの林床で咲く菌従属植物(土壌中の共生菌から栄養分を得る植物。腐生植物)です。クロヤツシロランの場合、自らは葉緑素を持っていません。
1981(昭和56)年に新種として確認されたランの仲間です。
先に確認されていたアサギヤツシロランと混同されていたとの説もあります。
発見当初は環境省のレッドデータにも掲載されましたが、その後、確認数が増えて、現在は掲載されてはいません。但し、稀少種として保護されている地域もあります。
落枝、落葉の隙間から発芽し、草丈5㌢足らずで茶色い花を咲かせます。残暑厳しい9~10月に、地面に這いつくばるようにして探さないと出会えませんので、発見が遅くなったということも納得でしょうか。
花後、結実する果実は、微細な種子を散布するために、一気に草丈を20~30㌢に伸ばします。花に比べると、見つけやすいようです。
土中の菌類に栄養提供を受けて育ちます。花は腐臭を発散してショウジョウバエなどの虫を呼び、花粉を運ばせているという報告があります。
花には蜜はなく、だましのテクニックで巧みに虫を利用し、ひっそりと、したたかに生き延びています。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
1981(昭和56)年に新種として確認されたランの仲間です。
先に確認されていたアサギヤツシロランと混同されていたとの説もあります。
発見当初は環境省のレッドデータにも掲載されましたが、その後、確認数が増えて、現在は掲載されてはいません。但し、稀少種として保護されている地域もあります。
落枝、落葉の隙間から発芽し、草丈5㌢足らずで茶色い花を咲かせます。残暑厳しい9~10月に、地面に這いつくばるようにして探さないと出会えませんので、発見が遅くなったということも納得でしょうか。
花後、結実する果実は、微細な種子を散布するために、一気に草丈を20~30㌢に伸ばします。花に比べると、見つけやすいようです。
土中の菌類に栄養提供を受けて育ちます。花は腐臭を発散してショウジョウバエなどの虫を呼び、花粉を運ばせているという報告があります。
花には蜜はなく、だましのテクニックで巧みに虫を利用し、ひっそりと、したたかに生き延びています。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)