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ニッセイ緑の財団ニュース

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399.《ガガブタ(鏡蓋)》

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399.《ガガブタ(鏡蓋)

湖沼やため池などの水面を覆うように繁茂し、夏に白い花を咲かせます。
比較的浅い水辺を好んで生育する多年草です。
生育地の水質悪化や埋め立てなどにより、生育場所が少なくなっているからでしょうか、自然界での生育は減少しており、環境省のレッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されています。
水底の土に根を張り、長い茎を伸ばして水面に葉を広げます。
この艶のある葉を鏡(古鏡)に見立てて「かがみふた」と呼んでいたものが「ガガブタ」となったとか、生育している湖沼を鏡に見立てて、広げた葉が鏡に蓋をしているようだと言うことからの名とか、名前の由来には諸説あるようです。
水面に立ち上がるように中心部が黄色の白い花を咲かせます。花弁の縁は細かく裂けていて、毛が生えているように見えます。朝、8~9時頃に咲いて、午後には閉じてしまいます。
花には雌しべが長く、雄しべが短いタイプと、雌しべが短く、雄しべが長いタイプの二種類があり、株によって異なります。この二タイプの花がないと受粉はできませんので、種子繁殖の機会は多くはありません。
根にできる殖芽で栄養繫殖が可能です。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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