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417.《ハチクマ(蜂角鷹)》

417.《ハチクマ(蜂角鷹)》
ちょっと珍しい名前ですが、蜂を好んで食べ、姿かたちがクマタカ(角鷹)に似ていることが由来です。普段は鳥類、爬虫類、両生類なども食べますが、子育ての時はミツバチやスズメバチなどの盤状の巣を地下から掘り出し、巣そのものと巣に入っている卵、幼虫、蜜をヒナに与えます。スズメバチの巣まで襲うのですからハチの攻撃に対する幾重もの防御機能を持っています。顔の皮膚は厚くて柔軟で針が刺さりにくく、全身の羽毛は密に重なって針を通しにくくなっています。また、ハチの毒に対する耐性を持っている、ハチの嫌う匂いを出してハチを遠ざけているという説も有ります。
ハチクマはサシバと並んで大群が渡る姿が観察できることで有名です。長野県白樺峠、愛知県伊良湖岬、長崎県福江島などでは秋の渡りの時期に数千羽の渡りが観察されます。青空を背景に上昇気流を利用して何十羽ものハチクマが輪を描いて昇っていき、やがてスーと横に流れて飛び去っていく様は、野鳥観察の醍醐味です。
近年小型の発信機を装着して渡りのコースを調査する研究が盛んですが、ハチクマはインドネシアなど南国から日本やってくる春の渡りでは、大陸から朝鮮半島経由で日本に来ますが、秋に南の国に帰る時は福江島から黄海を横断して一気に大陸に渡ります。これは季節風を利用することで一番効率よく渡れるためと考えられます。
安武 弘幸氏(NPO法人千葉県森林インストラクター会会員・千葉県野鳥の会会員)











