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ニッセイ緑の財団ニュース

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419.《テングタケダマシ(天狗茸騙)キノコ類》

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419.《テングタケダマシ(天狗茸騙)キノコ類

テングタケ属のやや小型のキノコです。名前のとおり、テングタケに色や形が似ています。茶褐色で傘に白いイボを持ち、柄にツバがあるのは同じですが、傘の上のイボが特徴的で、ピラミッド状や砕けたピーナッツのようと言われるように、イボの先端が尖って、角錐形です。幼菌は金平糖や、トゲトゲが付いた鉄兜のようでもあります。テングタケのイボは尖らず、平坦です。また以前はテングタケと区別されていなかったテングタケに似たイボテングタケにも類似していますが、子実体はより大型で、イボは、傘全体に細かく広がり、テングタケダマシのイボほどには尖りません。
テングタケダマシは初夏から秋にブナ科の樹木の林やアカマツとの混合林の樹下などに発生し、菌根菌と考えられています。全国に分布すると考えられており、関東以西の雑木林で多く見られます。中国からの報告もあり、東南アジアに広く分布するものかもしれません。
このキノコは、シンガポールから報告されたキノコの変種として、1971年に滋賀県で見つけられ、記載されたものです。母種には柄にツバがないとされています。70年~90年代には、関東周辺ではあまり見ることのないキノコでしたが、近年はよく見られ、温暖化に伴い北上しているのかもしれません。
キノコの名前は、よく似たキノコには「ニセ~」や「~モドキ」と付けられることが多いのですが、「~ダマシ」という名前も使われます。テングタケダマシもテングタケに似ているのでテングタケモドキとしたかったかもしれませんが、テングタケモドキという名前は既に使われていたため「ダマシ」としたのかもしれません。ちなみに「~ダマシ」と付くキノコにはツルタケダマシ、ナガエノスギタケダマシ、ドクベニダマシ、クロチチダマシなどがあります。
テングタケダマシ、テングタケ、イボテングタケはいずれも有毒で、類似した猛毒のキノコも多いため、食べるのは厳禁です。
平尾信三氏(NPO法人千葉県森林インストラクター会会員・日本菌学会終身会員)
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