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ニッセイ緑の財団ニュース

記事公開日

423.《アカネ(茜)》

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423.《アカネ(茜)

野山ばかりでなく、道ばたや民家の生垣などに絡んでいます。花も実も小さく、注目されることのない植物です。開発などによって成育環境が破壊され、自生が少なくなっていることが報告されています。
乾燥した根が赤紫色になるため、あかね(赤根)と名付けられ、その根で染色した色をあかね(茜)色と呼んだと言われています。
茎は四角で、茎や葉に細かい棘があります。この棘を周辺にひっかけながら、節から根を生やして株を増やします。
古い時代から染色に使われていたようです。魏志倭人伝に、卑弥呼が魏の王へ茜染めの絹布を献上したことが記されています。万葉集にみられる額田王の歌「あかねさす 紫野(むらさきの)行き 標野(しめの)行き 野守(のもり) は 見 ずや 君 が 袖振る」はあまりにも有名です。
正倉院の御物の中にも、茜染めの布が残されているという報告があります。
煩雑な作業が必要な茜染めは、その技術が途絶えかけたことがありました。正倉院裂地(きれじ)を復元する事業で、アカネの調達もままならない事体になっていることを危惧された当時の皇后陛下(現・上皇后陛下)が吹上のお庭のアカネを増産して提供されたという話が話題になりました。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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