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ニッセイ緑の財団ニュース

記事公開日

475.《ヤマアイ(山藍)》

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475.《ヤマアイ(山藍)

北海道を除く、ほぼ日本全土の山林や渓流沿いなどやや湿った場所の下草として成育している雌雄異株の多年草です。地下茎で繁殖し、地面を覆います。
春に咲く花は淡緑色で目立たず、人目を引くという存在でもない所為でしょうか、刈り払われたりして、絶滅が危惧されるようになっている地域もあります。
ヤマアイは日本最古の染料植物と言われ、生葉のしぼり汁が摺り染め用染料として使われていました。藍色というよりは、葉緑素の緑色が残る淡い色だったようです。加えて、染料として色が定着しにくく、水洗いすると色落ちします。中国からアイ(藍 タデアイ)が入ってくると、染料としての存在は忘れられていったようです。
古くは古事記や万葉集、源氏物語などにも記述が見られ、いずれも皇室の神事に関わる地術になっています。
平安時代になると皇室の神事に用いられる小忌衣(おみごろも:天皇のお側近くで奉仕される方々が束帯の上につける上着)が山藍で染められていました。
大正、昭和両天皇の大嘗祭においても、京都・石清水八幡宮境内に自生している山藍が京都御所に献納されました。
現在でも皇室行事の大嘗祭や新嘗祭に際しては、同様の小忌衣が着用されています。
(7・8枚目は、アイ(タデアイ)の写真です)
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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