記事公開日
493.《クサナギオゴケ(草薙尾苔)》
493.《クサナギオゴケ(草薙尾苔)》
うす暗いスギ林や雑木林の中で成育する多年草です。
分布が静岡県など東海地方以西と千葉県に隔離分布しています。
環境省のレッドデータで絶滅危惧Ⅱ類(絶滅の危険が増大しているもの)に指定されています。また、成育が確認されているところでは絶滅危惧種に指定されていることが多いようです。
「クサナギ」は、愛知県瀬戸市で発見されて熱田神宮の「草薙の剣」に因んでつけられた名前とされています。
「オゴケ」は、諸説あるようですが、「オゴケ(麻小笥)」と考えられ、果実(袋果)の形状が繋いだ麻糸を入れておく円筒形の筒に似ていることからの名だったが、誤転記されて「尾苔」となったという説があります。
細い茎が立ち上がり、1㍍以上伸びて、つる状になり花をつけます。半つる性という表現をされることもあります。
花色は褐紫色~淡褐紫色が多いのですが、白色の花をつけるものもあります。
ハエの仲間やガガンボの仲間などが飛来し、受粉に貢献しているようです。
果実はガガイモの仲間ですから、種髪(しゅはつ:種子にある毛束)のある種子は風によって飛散します。
生育地が比較的人里に近いことが多く、開発の波にさらされて減少の一途をたどっているようです。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
