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524.《キセワタ(着せ綿)》
524.《キセワタ(着せ綿)》
草地や河川敷のような場所に自生する多年草です。
綺麗な花を咲かせますので、近年の野草ブームで乱獲が増えているという報告があります。
乱獲に加えて、成育環境も激減しており、環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(絶滅の危険が増大している種)に挙げられています。
草原や河川敷などの自生地では、草刈りなどの管理も必要なのですが、時期を誤ると成育環境の破壊にもなりかねません。適切な時期に適切な管理がされることを願うばかりです。
葉の裏側など、全体に毛が多い植物なのですが、特に上唇(じょうしん)と呼ばれる花の上側に被るようにある花冠に毛があることからの名前と言われています。
重陽の節句(旧暦9月9日)に飾られた菊の花に綿を被せて一晩置き、夜露を染み込ませた綿で肌を拭いて、菊の薬効で健康長寿を願う「着せ綿」という風習があります。キセワタの花の毛をこの菊に着せた綿に見立てたということのようです。
毛は茎、葉、花など全草に生えているのですが、各々、手触りが微妙に違います。機会がありましたら、そっと触って、違いを実感してみてください。
利尿作業などが認められており、漢方薬として使われます。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
