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ニッセイ緑の財団ニュース

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348.《ヒノキ(檜 桧)》

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348.《ヒノキ(檜 桧)》

日本書紀では、素戔嗚尊(すさのおのみこと)の胸毛から出現し、宮殿の材料にするようにと言われたと記されています。
名前の由来は火を起こすことができる「火の木」という説、神社仏閣の用材にされることから“霊(ひ)の木”、太陽など自然を表わす“日の木”など、諸説あるようです。
葉裏に気孔帯と呼ばれるY字に見える白い筋があり、呼吸をしています。
管理の行き届いたヒノキ林は日が差し込んで明るいのですが、放置された林は薄暗く、荒れた林が増えているのが残念です。
材は耐久性の高さで知られています。法隆寺がヒノキで造立されており、1300年の長きに渡って健在であることが証だと言われたりします。
日本固有の建築様式である檜皮葺きは、春日大社、清水寺、厳島神社など多くの寺社で知られ、30~40年毎に吹替えが行われます。
木の生育に影響がない程度に樹皮を剥いで束ねたものを檜皮(ひわだ)と言います。檜皮葺きはこの檜皮を重ねて屋根を葺くのですが、林業の衰退と共に、檜皮の安定した供給が難しくなってきているようです。
寺社の修復に際して、屋根材であるヒノキの樹皮、檜皮が不足しているという話が伝わっています。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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