1. 主要ページへ移動
  2. メニューへ移動
  3. ページ下へ移動

ニッセイ緑の財団ニュース

記事公開日

最終更新日

351.《ハシビロガモ(嘴広鴨)》

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

351.《ハシビロガモ(嘴広鴨)》

冬の公園の池などで普通に見られ、姿かたちと採餌行動に特徴があるため、非常に覚えやすい鳥です。
ハシビロガモのハシとは嘴(くちばし)のことで、ハシブトガラス、オオソリハシシギなど、嘴に特徴のある野鳥の名前によく含まれます。ハシビロガモは嘴がしゃもじの様に幅広く、一目でそれと分かります。
オスは嘴に加えて、頭部の色が光の当たり具合によって緑色や紫色に変化して見え、とても綺麗です。これは構造色と呼ばれ、羽根の微細な構造によって光が複雑に反射することによって起こる現象で、カモ類のオスでよく見られます。カワセミのコバルトブルーも構造色です。
採餌方法は幅広いクチバシで水面のプランクトンや植物の種子などを漉しとって食べます。ペチャペチャと水面で嘴をせわしなく動かしています。また数羽から数十羽が集まってグルグル回る泳ぎ方をすることが有り、これは水の渦を作ってプランクトンなどが集まりやすくするためと言われています。この泳ぎ方から、クルマガモとかマワリガモとも呼ばれ、観察会などでは遠くからでもハシビロガモだと分かります。
安武 弘幸氏(NPO法人千葉県森林インストラクター会会員・千葉県野鳥の会会員)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加