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ニッセイ緑の財団ニュース

記事公開日

305.《ミズヒキ(水引)》

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305.《ミズヒキ(水引)

日当たりの良い林床や、道端でも見られます。1~2㍉の小さな花が30~40㌢の細い花茎に点々とついて咲く姿からは、あまり“花”というイメージはないかもしれません。
時代なのでしょうが、のし袋と水引の話をしても、多くののし袋の水引はプリントされていますので、イメージが伝わりにくくなっています。ちょっと値段の張るのし袋でしたら、糸状の飾り、水引がついています。この水引に似ているということでつけられた名前と言われています。
花は萼(がく)だけで花弁のない花です。萼は紅白になっていて、上から見ると赤く見え、下から見ると白く見えます。紅白の水引ということになります。
白色だけのミズヒキもあります。ギンミズヒキ(銀水引)と呼ばれたりします。
果実には、先端にかぎ状のフックがあって、動物や人の衣服に付いて分布を広げます。
葉には矢印のような斑が入ったものもあります。また、白い模様がついた葉は、カラーリーフとしてガーデニングの庭に彩を添えたりします。
あるかなきか 茂みのなかにかくれつつ 水引草(みづひきぐさ)は紅の花もつ 
大正時代の女流歌人、九条武子が詠んだ短歌です。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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