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ニッセイ緑の財団ニュース

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364.《イタドリ(虎杖)別名 スカンポ》

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364.《イタドリ(虎杖)別名 スカンポ》

日当たりの良い道端など、普通に見られます。力強く突き出すように伸びる若芽は、春の訪れを象徴しているようです。
若葉を揉んで傷口に当てると止血、痛み止めの効果があることから「痛み取り」に由来する名前と言われています。(別名のスカンポは、地域によってはスイバのことを言うことがあります。)
生薬名の虎杖(こじょう)は、若い茎に赤紫色の斑点があって、虎の模様に似ており、成長した茎は軽くて丈夫な杖になることによります。清少納言は枕草子に「虎杖」として取り上げています。
若芽を食べた経験のある方も多いでしょうか。茎が中空なので、簡単に折り取ることができます。
平安時代の延喜式に酸味のある漬物として天皇も賞味された旨の記載があります。
シュウ酸を含むので酸味があり、現在でも、珍味として食べられている地域があります。
雌雄異株です。夏に白い花を咲かせ、雌花は秋に結実します。翼のある果実は風に乗って飛散します。
シーボルトによってヨーロッパに紹介されました。鑑賞用として輸出されましたが、野外に広がり、現在では、ヨーロッパのみならず、北米やニュージーランドまで分布を広げているとの報告があります。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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