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ニッセイ緑の財団ニュース

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312.《ガガイモ(蘿蘑)別名 クサパンヤ》

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312.《ガガイモ(蘿蘑)別名 クサパンヤ

日当たりの良い、やや乾燥した草地などに生える蔓植物です。
身近で普通に見られる植物なのですが、注目されることは少ないようです。
ちぎると白い乳液が出ます。
夏に淡紫色で小ぶりな花が集まって咲きます。たまに白花もあります。
結実は少ないのですが、大きな果実に白い綿毛(種髪しゅはつ)をつけた扁平な種子が200個を越す数が並んでいます。この白い毛がパンヤに似ているということから別名クサパンヤとも呼ばれます。
種髪は針を刺すピンマットに入れたり、印肉に使われたりしていました。
種髪は種子散布に貢献します。風に乗って飛散した種子が着地すると、種髪はすぐに種子から離れます。
古い時代、ヘビはカガチと呼ばれて、神聖な生き物として崇められていました。ガガイモの果実の形をヘビの頭に見立て、葉がヤマイモの葉に似ていることからの名という説があります。
ガガイモは古名を加々美(かがみ)と言い、古事記には大国主命に協力した小さい神様、少彦名神(すくなひのなのみこと)が「天之蘿摩船(あめのかがみぶね)」に乗って海からやってきたという場面があります。熟した果実が裂けた姿は舟の形に見えます。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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