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346.《ヤブコウジ(藪柑子)》

346.《ヤブコウジ(藪柑子)》
センリョウ(千両)、マンリョウ(万両)、カラタチバナ(唐橘 百両)と並べてジュウリョウ(十両)とも呼ばれ、お正月を飾る縁起の良い植物の一つに挙げられています。
藪に生えて耐陰性があり、コウジ(古い栽培種のミカン)に似ていることに由来するという説があります。
別名ヤマタチバナ(山橘)とも呼ばれ、古く万葉の時代から注目されていた植物です。
あしひきの 山橘の色に出てて 吾は恋なむを 人目難すみな 作者未詳
(山橘の実が赤く色づくように、恋心は表に出ます。あなたも人目なんか気にしないでね)
古くから聖なる植物と認識され、ユズリハ、ヤドリギ、ヒカゲノカズラなどと共に、ヤブコウジも神事に使われていました。常緑の植物に寄せる敬意の表れとも言われています。
枕草子や源氏物語に登場する卯槌(邪気を払うとして朝廷に奉った槌)にも山橘が飾られています。
夏に咲く花は淡いピンクで可愛いのですが、葉の下に隠れて、注目する人は少ないようです。
江戸時代には斑入りなどの園芸種の栽培が流行りました。流行は明治時代にも起こり、特に新潟県での流行は投機の対象にまでなっていたとの記録があります。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
藪に生えて耐陰性があり、コウジ(古い栽培種のミカン)に似ていることに由来するという説があります。
別名ヤマタチバナ(山橘)とも呼ばれ、古く万葉の時代から注目されていた植物です。
あしひきの 山橘の色に出てて 吾は恋なむを 人目難すみな 作者未詳
(山橘の実が赤く色づくように、恋心は表に出ます。あなたも人目なんか気にしないでね)
古くから聖なる植物と認識され、ユズリハ、ヤドリギ、ヒカゲノカズラなどと共に、ヤブコウジも神事に使われていました。常緑の植物に寄せる敬意の表れとも言われています。
枕草子や源氏物語に登場する卯槌(邪気を払うとして朝廷に奉った槌)にも山橘が飾られています。
夏に咲く花は淡いピンクで可愛いのですが、葉の下に隠れて、注目する人は少ないようです。
江戸時代には斑入りなどの園芸種の栽培が流行りました。流行は明治時代にも起こり、特に新潟県での流行は投機の対象にまでなっていたとの記録があります。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)