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ニッセイ緑の財団ニュース

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344.《ネズミモチ(鼠糯)》

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344.《ネズミモチ(鼠糯)》

関東地方南部以西の山地に自生しますが、生垣などに植えられることも多く、身近で知られている植物です。耐陰性があり、潮風にも強く、造園木として使いやすいのでしょう。
初夏に白い小さい花を咲かせます。冬には沢山の果実が黒紫色に熟して白い粉を吹いたようになり目立ちます。
果実の形がネズミの糞の形に似ていること、葉や幹などがモチノキに似ていることなどから、モチノキの仲間ではないのですが、ネズミモチと呼ばれます。
果実は滋養強壮やアンチエイジングに有効とされています。美味しいか?と聞かれると、ちょっと返事に困ります。
常緑広葉樹にしては珍しく、葉が対生しています。山で葉が対生している常緑広葉樹を見たら、先ず、ネズミモチを疑えと言われたりします。
近年、公園などで多く見かけるのは中国原産のトウネズミモチ(唐鼠糯)です。姿も性質もよく似ていますが、大振りで繁殖力旺盛です。生態系被害防止外来種(旧 要注意外来生物)に指定されています。葉を太陽にかざして葉裏から見ると葉脈が透けて見えます。
ネズミモチの果実が長細いのに対して、トウネズミモチの果実は丸いのも見分ける目安になります。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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