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ニッセイ緑の財団ニュース

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340.《オオジュリン(大寿林)》

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340.《オオジュリン(大寿林)》

関東では冬になると見られる鳥なので冬鳥と認識されがちですが、北海道と東北の一部では繁殖のためにやってくる夏鳥です。日本全国で見れば、漂鳥または留鳥とされています。
漂鳥とは日本で言えば季節に応じて国内移動する鳥で、夏は涼しい高原や北海道などで過ごしてそこで繁殖し、冬は平地や本州以南など比較的暖かい場所に移動します。ウグイスやルリビタキなども漂鳥です。
留鳥とはスズメやカラスの様にある地域で一年中見られる鳥のことです。
オオジュリンはオスの夏羽が魅力的な鳥です。黒い頭巾をすっぽりと被った様な頭部と首周りには白くてふっくらとした襟巻を巻いている様で、そのコントラストが印象的です。北海道の原生花園ではシシウドなどの天辺に止まって「チュッ チッ チィー」と少し甘い声でさえずります。
冬は小さな群れを作ってヨシ原や農耕地などで越冬しています。冬羽は腹部の白さこそ目立ちますが全体的に淡い褐色で、ヨシ原の中で保護色になっています。
オオジュリンはヨシの茎の中にいるビワコカタカイガラモドキというカイガラムシの仲間を好んで食べると言われており、天気が良いとヨシの中を盛んに動き回って茎をかじるパチパチという音が聞こえてきます。
安武 弘幸氏(NPO法人千葉県森林インストラクター会会員・千葉県野鳥の会会員)
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