1. 主要ページへ移動
  2. メニューへ移動
  3. ページ下へ移動

ニッセイ緑の財団ニュース

記事公開日

最終更新日

338.《サザンカ(山茶花)》

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

338.《サザンカ(山茶花)》

そろそろ焚き火が恋しくなる季節です。
童謡「たきび」に“さざんか さざんか 咲いた道”と歌われているように、身近に見られる秋の花の一つです。
日本在来の植物なのですが、近年では多数の園芸品種も作出されています。花は一般に一重のものが多いのですが、品種によっては八重咲きのものもあります。
ツバキに似ていますので、どう区別するのですかというご質問を多くいただきます。
サザンカはツバキよりも耐寒性が弱く、多くはツバキに先がけて咲きます。また、ツバキは花がそのまま落ちますが、サザンカは花びらがバラバラになって落ちます。
花がない時は葉を明るい方にかざしてみて下さい。ツバキは葉脈が透けて見えますが、サザンカの葉脈は見えません。「ツバキ突き抜く、サザンカ遮る」と表現された方がありました。
花後できる果実の中の種子からは、椿油同様に、山茶花油が採れますが、収量が少ないので一般に出回るには至っていません。
江戸時代、安永4~5(1775~1776)年に来日して長崎の出島に滞在したスウェーデン人のツンベリーによってヨーロッパに持ち帰られ、西欧に広められた日本の植物の一つと言われています。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加