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ニッセイ緑の財団ニュース

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337.《リュウノウギク(龍脳菊)》

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337.《リュウノウギク(龍脳菊)》

晩秋に咲くキクの仲間です。開花時には爽やかな香りがします。
葉を揉んだときの香りが龍脳(りゅうのう:東南アジア原産のリュウノウジュという植物の樹脂を加工したもので、樟脳に似た香り)に似ている菊の意です。
生の葉を揉んで虫に刺された時や、すり傷や切り傷などにつけて有効とされています。
乾燥させた葉、茎は精油を含んでいることから、血液循環を促進し、筋肉の痛みを和らげることが知られています。浴湯料として利用されていましたが、今は生育が少なくなっており、民間療法として利用されることは少なくなっています。
葉裏は多くの毛で覆われていて、分厚くなっていますから、見分けるのは比較的簡単かもしれません。
茎は木質化して堅いのですが、細いために高く立ち上がるよりも垂れ下がるような姿で咲いていることが多いようです。
キクの仲間の多くは種子に冠毛(かんもう 綿毛)があって、風に乗って飛散しますが、リュウノウギクの種子には冠毛がありませんので、遠くまで分布を広げることはありません。親株の近くにかたまって育ち、地下茎でも株を増やします。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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