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ニッセイ緑の財団ニュース

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366.《ミヤコドリ(都鳥)》

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366.《ミヤコドリ(都鳥)

体の色は白と黒のコントラストがはっきりしており、脚と嘴(くちばし)と虹彩は赤で、とても目立つ綺麗な鳥です。特に嘴は赤くて太く長く、よくニンジンをぶら下げたよう、と例えられます。
その嘴ですが、先の方は平たくて鋭く、それを二枚貝のわずかに開いた口に差し込んで貝柱を切断し、中身を食べます。
ミヤコドリと言うと在原業平の「名にしおはば いざこと問はむ みやこどり・・・」という歌が有名で、それは実はユリカモメのこと、と言うのが定説になっています。ただ、万葉集での大伴家持の歌以降、ミヤコドリは色々な人に歌われており、それらがどちらを指しているのかはっきりしないものも多いようです。
東京湾奥の三番瀬には毎冬200~400羽が越冬しており、冬に行けば防波堤の上に群れで止まっている所や、汀をノコノコ歩きながら採餌している姿が見られます。
東京湾でミヤコドリが見られるようになったのは1990年代からで、2000年代以降、特に2006年頃から顕著に増加しました。千葉県野鳥の会では1970年代から三番瀬のシギ・チドリの個体数調査を続けていますが、殆どの鳥が趨勢的に減少し、全く見られなくなった鳥も多い中、ミヤコドリだけが顕著に増加しました。ただその繁殖地や渡りの中継地、増加の原因などは分かっていません。
安武 弘幸氏(NPO法人千葉県森林インストラクター会会員・千葉県野鳥の会会員)
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