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367.《ツルカノコソウ(蔓鹿子草)》

367.《ツルカノコソウ(蔓鹿子草)》
山地の木陰などで、やや湿り気のある場所で普通に見られる多年草です。
早春に柔らかい若葉を出します。葉は羽状に裂けているのですが、春先の葉にはゆるやかな波状になっているのみで、セリと誤認される方もあります。
成長と共に、鋸歯のある葉になってきます。
地面から10㌢余り、茎を伸ばした先端に花芽をつけます。小さい花の集合で、開花時は白色に見えるのですが、花弁の裏側がほんのり紅色を帯びていますので、つぼみの時は少し紅を帯びて見えます。この姿を鹿の子絞りに見立てた名という説があります。
花は成長と共に白色一色になります。同時に、中空の茎は40~50㌢くらいまで伸びます。草丈は結実するころには更に伸び、60~70㌢に達するものもあります。
綿毛のある果実ができ、風に乗って飛散します。果実を風に乗せるためには、他の草より上に出るほどの草丈が有効になります。
花後、株元から走出枝(そうしゅつし:ランナー)を出して、その先に新しい株をつくります。ツルカノコソウという名の「ツル」はこの状態を意味しています。
同じ仲間で走出枝を出さないカノコソウに対して、走出枝を出すことでツルカノコソウという説もあります。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
早春に柔らかい若葉を出します。葉は羽状に裂けているのですが、春先の葉にはゆるやかな波状になっているのみで、セリと誤認される方もあります。
成長と共に、鋸歯のある葉になってきます。
地面から10㌢余り、茎を伸ばした先端に花芽をつけます。小さい花の集合で、開花時は白色に見えるのですが、花弁の裏側がほんのり紅色を帯びていますので、つぼみの時は少し紅を帯びて見えます。この姿を鹿の子絞りに見立てた名という説があります。
花は成長と共に白色一色になります。同時に、中空の茎は40~50㌢くらいまで伸びます。草丈は結実するころには更に伸び、60~70㌢に達するものもあります。
綿毛のある果実ができ、風に乗って飛散します。果実を風に乗せるためには、他の草より上に出るほどの草丈が有効になります。
花後、株元から走出枝(そうしゅつし:ランナー)を出して、その先に新しい株をつくります。ツルカノコソウという名の「ツル」はこの状態を意味しています。
同じ仲間で走出枝を出さないカノコソウに対して、走出枝を出すことでツルカノコソウという説もあります。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)