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ニッセイ緑の財団ニュース

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369.《ナズナ(薺)別名 シャミセングサ(三味線草) ペンペングサ》

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369.《ナズナ(薺)別名 シャミセングサ(三味線草) ペンペングサ

土地や環境を選ばず、日本全土に普通に見られる植物なのですが、地中海沿岸が原産地で、有史前、日本へはムギの伝搬と共に入って来たという説があります。古い時代から日本人の生活の中に定着していました。
名前の由来は、早春に開花して、夏には枯れているので「夏無」とか、撫でたいほど可愛いく「撫で菜」とか、諸説あるようです。三角の果実を三味線の撥に見立ててシャミセングサとかペンペングサなどとも呼ばれます。
開花と共に花茎は高く伸びて、高いところから0.5×1.0㎜と微細な種子を効率よく散布します。
春の七草に数えられていることからも推察できるように、花茎の出る前を採集して食べていました。江戸時代になると、道端で売られていたようです。江戸時代のその光景を詠んだ川柳が残されています。高額で売られていたのではないことが窺える川柳になっています。
 ナズナ売り六十以上十五以下
 ナズナ売り大の男で見苦しい
似たものにタネツケバナ(種漬け花)があります。棒状の果実が特徴です。
春、種もみを水に漬ける頃に花を咲かせるというのが語源とされています。稲の品種が多様化した現在では、ちょっと当てはまらないようです。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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