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ニッセイ緑の財団ニュース

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378.《オニグルミ(鬼胡桃)》

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378.《オニグルミ(鬼胡桃)

春、開葉と時を同じくするように花序を伸ばしてきます。
小さな雄花が密集して長く垂れ下がる雄花序と、数個の子房をつける雌花序は1本が上向きに咲きます。子房の先には赤い2本の柱頭が人気です。
クルミの語源は中国(呉または高句麗)から「呉(くれ)の実」「句麗(くり)の実」と呼ばれた実が次第にクルミと変化したという説があります。但し、この実はクルミとは別の植物だったようです。
オニグルミは川沿いの湿った場所などに生育しています。
油脂分の多い実は、古い時代から食用にされていたようです。縄文時代の遺跡の貯蔵穴から、ドングリ、トチノキ、クリなどと共に大量に出土したという報告があります。堅い実を割るのに使ったと思われる石も確認されています。
食べる部分は子葉(双葉になる部分)で、50~60%の脂肪油が含まれています。
地域によっては、各家に1本のクルミが植えられているのが当たり前と言われるところもあります。くるみ和えなど、地域独特の料理が伝えられていたりします。
一般に売られているのは、ヨーロッパ西部から中央アジアに原産するカシグルミ(テウチグルミ)で、日本でも栽培されているところがあります。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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