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ニッセイ緑の財団ニュース

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379.《イヌザクラ(犬桜)別名 シロザクラ(白桜)》

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379.《イヌザクラ(犬桜)別名 シロザクラ(白桜)

4月下旬~5月中旬、サクラの季節が終わりかける頃、小さい花を10~20個つけたブラシのように見えます。少し前に咲いたウワミズザクラに似ていますが、花色がやや緑色を帯びた淡い色なので、あまり目立ちません。緑色の葉の中で薄黄緑色の花ですから、気をつけていないと咲いていることに気付かないこともあります。白色の花を咲かせるウワミズザクラに比べて、注目されることは少ないようです。
名前の由来は、諸説あるようですが、天皇の即位に関わる儀式に使われるウワミズザクラに似ていても異なることから、似て非なるもの、「非」「否(いな)」「異(い)なる」が「イヌ」に転じたという説があります。
花穂のように見える花序の基部に葉があるウワミズザクラに対して、イヌザクラには葉がありません。
花が終わると、7~9月には赤から黒紫色に熟す果実ができます。ウワミズザクラの果実は果実酒などにされますが、イヌザクラの果実は苦みがあって、食用にはなりにくいようです。
古木になると樹皮が黒味を帯びますが、若いイヌザクラは樹皮が白く、雑木林のなかでも目立ちます。別名シロザクラ(白桜)と呼ばれる所以でしょうか。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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