1. 主要ページへ移動
  2. メニューへ移動
  3. ページ下へ移動

ニッセイ緑の財団ニュース

記事公開日

最終更新日

381.《エゴノキ 別名 ロクロギ(轆轤木) 》

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

381.《エゴノキ 別名 ロクロギ(轆轤木) 

雑木林で見られます。白い花がうつむくようにぶら下がって咲きます。地面に敷き詰めたようにこぼれる花殻を見て、初めてエゴノキに気付くということもあります。
花後の果実は喉を刺激してえぐい(えごい)ことからの名前と言われています。サポニンを多く含んでおり、昔は若い果実を潰して、洗剤としてつかわれていました。
材を和傘の轆轤(ろくろ:傘の中心で骨を差し込む部品)の材料とされたことからロクロギと呼ばれたといわれます。陶芸で使われる轆轤の材となるからという説もあります。
下向きに咲く白い花は脚力の強いハチの仲間がぶら下がって中に入り、受粉に貢献します。
初夏の頃、花でも実でもないバナナのような形のものが見つかることがあります。エゴノネコアシ(エゴの猫足)と呼ばれる虫こぶです。エゴノネコアシアブラムシが新芽を変形させて住み着いている姿です。猫足の中で増殖して、夏になると先端に穴を開けてイネ科植物に移動していきます。
葉を上手に巻いた塊が見られることもあります。エゴツルクビオトシブミと呼ばれる昆虫の揺籃(ようらん:ゆりかご)で、中に卵が産みつけられています。孵化した幼虫は包まれていた葉を食べて育ちます。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加