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ニッセイ緑の財団ニュース

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383.《ナルコユリ(鳴子百合)》

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383.《ナルコユリ(鳴子百合)》

緑が濃くなった季節に花を咲かせて、林内などで普通に見られます。
下向きに咲く筒状の花は、先端部は緑色に縁どられています。
名前にある鳴子は、すぐにイメージできる方は少なくなってきているでしょうか。
広辞苑には「小さい板に細い竹管を糸で掛け連ねたものを縄に張り、引けば管が板に触れて音を発する装置」とあります(抜粋)。
農地を荒らす害鳥、害獣から作物を守る方策です。その鳴子に、花の姿が似ていることからの命名と言われています。
6枚の花被片(花弁)が合着していてスズランに似た風情で咲き、風に揺れます。
若芽や若葉を山菜として食べられることもあります。
太い根は滋養強壮や食欲不振などに効果があるとされ、
江戸時代には焼酎漬けや砂糖漬けが売られて人気を集めたようです。
果実は黒紫色に熟します。
種子発芽もします。明るい林内などで白いすじのある葉が地面から1枚出ているのを見かけます。
種子発芽して2~3年の株です。茎が立ち上がるのにも数年かかり、開花までは7~8年かかると言われています。
アマドコロと間違えられることもあります。アマドコロは茎に陵がありますので、触って確認してみて下さい。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)

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