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ニッセイ緑の財団ニュース

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384.《ハコネウツギ(箱根空木)ゲンペイウツギ(源平空木)》

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384.《ハコネウツギ(箱根空木)ゲンペイウツギ(源平空木)

箱根に多いことにちなむ名前と言われますが、実際に生育しているのは山麓の海岸沿いの地域です。太平洋側の海岸に近いところで見られます。
花は咲き始めは白色で、後に紅色になります。中には白いままのものや、初めから紅色のものもあり、加えて、全ての花が一斉に咲くわけではないので、全体として紅色と白色が混在することになります。
別名のゲンペイウツギ(源平空木)はその様子を源平合戦にたとえたものです。
その華やかさが人気を集めて、庭木や公園樹として植えられます。また海岸の環境に強いことから、防風林として植えられることもあります。
花が白色から紅色に変わるのは、光の影響でアントシアニンという色素が作られることによるとの報告がありますが、詳細は十分には分かっていないようです。
コマルハナバチなどの昆虫が蜜を求めて花に潜り、受粉に貢献します。クマバチなど、花よりも大きい昆虫は花に潜れないので、花の外から穴を開けて盗蜜することが確認されています。
ウツギ(空木:ユキノシタ科)は茎が中空になっていることに由来している名前ですが、ハコネウツギ(スイカズラ科)の茎にはふわふわの髄が詰まっています。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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