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ニッセイ緑の財団ニュース

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334.《シャシャンボ(小小ん坊)別名 ワクラハ   古名 サシブ(鳥草樹)》

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334.《シャシャンボ(小小ん坊)別名 ワクラハ   古名 サシブ(鳥草樹)》

千葉県以西の沿岸に多く見られる常緑のツツジの仲間です。特に、花崗岩地帯の里山林など、酸性土壌の痩せた土地によく見られます。
常緑と落葉の違いはありますが、花も実もブルーベリーに似ていると言われます。
秋に黒い果実をつけます。霜が降りる頃になると白く粉を吹いたようになって、甘みが増します。ブルーベリー同様に生食できて人気ですが、地域によってはなかなかお目にかかれないのが残念です。
多数つく丸い果実の姿を小さい坊や、すなわち「ささんぼう 小小ん坊」と呼んだものが転訛したと言われています。
ワクラハは古くなった葉が褐紫色、白色などの病斑のようになることから、ワクラバ(病葉)を意味するようです。
厚い光沢のある葉ですが、葉裏の主脈上に小突起があるので、触ると指に引っかかります。自信のないときは、葉裏を触ってみて下さい。
中国では古くから不老長寿の効果があるとして珍重されてきました。日本でも「鳥草樹(さしぶ)」という古名で古事記に記述が見られます。
神聖な木として神社仏閣に植えられているのを見かけます。奈良の東大寺境内周辺などには大木もあり、実生と思われる株も見られます。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
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