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396.《マヤラン(摩耶蘭)》

396.《マヤラン(摩耶蘭)》
やや薄暗い樹林の林床に小さいシンビジウムの花が咲いている光景をイメージしてみて下さい。
葉はなく、草丈は15~20㎝くらい。花は乳白色で、太い赤紫色の条班が入っています。
マヤランの名は1879(明治12)年、神戸市の摩耶山で牧野富太郎博士によって発見され、命名されました。
地中に太い地下茎があり、その先端から花茎が立ち上がり、花を咲かせます。
葉がないので自力で栄養をつくることはできません。菌従属栄養植物(腐生植物)と言われるのですが、菌類と共生することで水分や栄養をもらって生活しています。
近年の研究で、特定のキノコの仲間と共生していることが分かってきています。そのため特定のキノコが共生する樹木がないとマヤランは生きていけませんので、目にする機会は多くはありません。
近年、伐採された古い薪炭林跡からの開花報告を目にします。
森の中に突然、花茎が現れます。結実もしますが、ラン科植物の種子は微細で、菌類の助けがないと発芽できませんので、種子繁殖は稀です。同じ場所で毎年確認できる保証はありません。
環境省のレッドリストに絶滅危惧II類として記載されています。
花色が淡黄色のサガミランも、ごくまれに見かけることがあります。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
葉はなく、草丈は15~20㎝くらい。花は乳白色で、太い赤紫色の条班が入っています。
マヤランの名は1879(明治12)年、神戸市の摩耶山で牧野富太郎博士によって発見され、命名されました。
地中に太い地下茎があり、その先端から花茎が立ち上がり、花を咲かせます。
葉がないので自力で栄養をつくることはできません。菌従属栄養植物(腐生植物)と言われるのですが、菌類と共生することで水分や栄養をもらって生活しています。
近年の研究で、特定のキノコの仲間と共生していることが分かってきています。そのため特定のキノコが共生する樹木がないとマヤランは生きていけませんので、目にする機会は多くはありません。
近年、伐採された古い薪炭林跡からの開花報告を目にします。
森の中に突然、花茎が現れます。結実もしますが、ラン科植物の種子は微細で、菌類の助けがないと発芽できませんので、種子繁殖は稀です。同じ場所で毎年確認できる保証はありません。
環境省のレッドリストに絶滅危惧II類として記載されています。
花色が淡黄色のサガミランも、ごくまれに見かけることがあります。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)