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397.《ウバユリ(姥百合)》

397.《ウバユリ(姥百合)》
山中の木陰などで咲くユリの仲間です。開花時には草丈が1mを超える株もあり、ユリの仲間でも大型であることで知られています。
地下にある鱗茎(球根)から出る葉は、他のユリ科植物に似ず、幅の広い大きいものです。この葉は、多くの場合、花が咲くころには落ちてしまいます。このため、葉(歯)がないこという語呂合わせで、「姥」の字を当てられたと言われています。
若い苗は葉のみですが、数年の年を経て、鱗茎が大きく育つと花茎を伸ばして、花を咲かせます。
緑白色の花を横向きに数花咲かせます。花の内側には褐紫色の斑点があり、虫を引きつけているのかもしれません。
秋に実る果実は周囲に薄い翼をつけた種子を数百個以上含んでいます。熟して裂開した果実の割れ目から見えるレース様の組織が風を通して種子を風に乗せる仕組みです。
種子繁殖もしますが、一方で栄養繫殖もしています。
花が咲いた株は、結実後は鱗茎ごと枯れてしまいます。この時、親株の周囲に子株を作ります。この子株が数年後には親株となって開花します。
若芽や鱗茎は食用にされている地域もありますが、準絶滅危惧種とされていますので、必要以上の採取は控えたいものです。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)
地下にある鱗茎(球根)から出る葉は、他のユリ科植物に似ず、幅の広い大きいものです。この葉は、多くの場合、花が咲くころには落ちてしまいます。このため、葉(歯)がないこという語呂合わせで、「姥」の字を当てられたと言われています。
若い苗は葉のみですが、数年の年を経て、鱗茎が大きく育つと花茎を伸ばして、花を咲かせます。
緑白色の花を横向きに数花咲かせます。花の内側には褐紫色の斑点があり、虫を引きつけているのかもしれません。
秋に実る果実は周囲に薄い翼をつけた種子を数百個以上含んでいます。熟して裂開した果実の割れ目から見えるレース様の組織が風を通して種子を風に乗せる仕組みです。
種子繁殖もしますが、一方で栄養繫殖もしています。
花が咲いた株は、結実後は鱗茎ごと枯れてしまいます。この時、親株の周囲に子株を作ります。この子株が数年後には親株となって開花します。
若芽や鱗茎は食用にされている地域もありますが、準絶滅危惧種とされていますので、必要以上の採取は控えたいものです。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)